紙幣の肖像
担当:笊
普段、決算書に記載された数字としてのお金を見ていますが、実際のお札について考える機会はあまりないかもしれません。
2024年7月に日本銀行券(紙幣)が新しくなったばかりですが、少し気が早い話として、次の紙幣の肖像には誰が選ばれるのか、考えてみました。
一万円紙幣

- 嘉納治五郎:講道館柔道の創始者であり、「幻の東京五輪」招致にも尽力した。

- 鈴木大拙:Zen(禅)を海外に広め、その影響力は空前絶後とも言われる。

- 湯川秀樹:中間子理論を提唱し、日本人初のノーベル賞受賞者となった物理学者。
五千円紙幣

- 幸田延:ピアニスト・ヴァイオリニストであり、日本人初のクラシック音楽作曲家。

- 人見絹枝:日本女性初のオリンピックメダリストで、女子スポーツ界の発展に貢献した。(写真6)
- 香川綾:女子栄養大学を創立し、四群点数法や計量カップ・スプーンを考案した栄養学者。
千円紙幣

- 牧野富太郎:「日本植物学の父」と称され、多数の新種を発見。

- 柳田國男:日本民俗学の祖とされ、『遠野物語』などの著書は今なお版を重ねる。
- 山極勝三郎:兎の耳にタールを塗る実験で、世界で初めて人工的にがんを発生させることに成功した医学者。
ほかにも、宮城道雄、南方熊楠、金田一京助なども候補として迷いました。さらに100年ほど後になれば、黒澤明や手塚治虫も選ばれるかもしれませんね。
「この人も候補にどう?」という方がいれば、ぜひ教えてください!
参考:紙幣の肖像画の選定基準(財務省HPより)(注1)
財務省によると、近年の紙幣の改刷では、以下の基準をもとに肖像が選ばれています。
☑偽造防止のため、精密な写真が入手できること
☑肖像彫刻の観点から、品格があり紙幣にふさわしいこと。
☑国民に広く知られ、その業績が認められていること。
また、明治以降の人物が採用される傾向にあるようです。
(注1)https://www.mof.go.jp/faq/currency/07an.htm
なお、本記事記載の肖像画の出典はすべて、国立国会図書館「近代日本人の肖像」 (https://www.ndl.go.jp/portrait/)による。